ゲーベル&ベルリン・バロック・ゾリステン:《ブランデンブルク協奏曲》(全曲)

ヨハン・ゼバスティアン・バッハ《ブランデンブルク協奏曲》(全曲)▼ラインハルト・ゲーベル(指揮)ベルリン・バロック・ゾリステン[SICC 30471~2]

ベルリン・フィルの楽団員を中心に結成された17・18世紀音楽の専門集団が、バッハの管弦楽作品の最高峰に挑む。ゲーベルはかつて、ムジカ・アンティクヮ・ケルンを率いた音楽家。最近はヴァイオリンを指揮棒に持ち替えて活動している。ヴァイオリニスト時代はまるで、抜き身のままに音楽をするような奏者だったが、指揮者になって各楽団と共演することで、そこにさまざまな拵(こしら)えが付いた。それでも本身の切れ味はそのまま。第2番の第2楽章に聴く「せわしないため息」、第3番第3楽章に描かれる「ダムの決壊」、第6番第1楽章に現れる「カノンの洪水」。18世紀の語法を採用すればモダン楽器でも筋肉質なバッハになる。



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