インゼル文庫の海を泳ぎ、島々をめぐる(2)


 印刷出版の街・ライプツィヒが生んだ、キラリと光る書籍ブランド「インゼル文庫 Insel-bücherei」。1912年に刊行が始まり、ふたつの世界大戦、二次大戦後の混乱期、分断国家として迎えた冷戦期、東西ドイツの統一と「統一実験」の25年を経て現在、出版番号1380(1800巻以上)を擁する一大シリーズとなった。
 工夫を凝らした文様の表紙、厚手の紙、ひげ文字(Fraktur)に美しい図版。そんなところに惚れ込んで、ライプツィヒに行くたび少しずつ買い足すようになった。いつもお世話になるのは当地のインゼル文庫専門店「Bücherinsel」(本の島の意。右写真)。シリーズのほぼ全種類が壁一面に並ぶ。昨年に引き続き今年も、なかなかの収穫が得られたので、追加分を懲りずに紹介する次第。


Nr.158『海の生物の小図鑑 Das kleine Buch der Meereswunder』初版, 1936年


Nr.213『蝶の小図鑑 Das kleine Schmetterlingsbuch』初版, 1934年


Nr.255『金魚・錦鯉の小図鑑 Der kleine Goldfischteich』初版, 1935年


Nr.335 デューラー『マリアの生涯 Das Marienleben』第5版, 1944年


Nr.477『中世ドイツの手仕事 Deutsche Handwerk im Mittelalter』初版, 1935年


Nr.515『猛禽類の小図鑑 Das kleine Buch der Greife』初版, 1937年


Nr.875『イコン Ikonen』初版, 1968年


Nr.1020 カープル『ヨハネス・グーテンベルク Johannes Gutenberg』初版, 1977年


Nr.1027『ドイツのクリスマス歌集 Deutsche Weinachtslieder』初版, 1986年


Nr.1142『アルプスの春の草花 Alpenblumen im Frühling』初版, 1994年


【Information】
ブログ記事「インゼル文庫の海を泳ぎ、島々をめぐる(1)」
Onlineアーカイブ「Das degitale Insel-Archiv」
画像集「インゼル百周年」



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