《ロ短調ミサ曲》私録 XIII



 当方がこれまで実演に接したバッハ《ロ短調ミサ》BWV232の番付を発表するコーナーの第13回。今回は鈴木雅明バッハ・コレギウム・ジャパンの演奏会に足を運んだ(2015年7月28日, 東京・サントリーホール)。
 朝日新聞に批評を書いたので、公演内容についてはそちらを。「典礼の芯」に焦点の合った演奏で感心。
朝日新聞デジタル「(評・音楽)鈴木雅明&BCJ『ミサ曲ロ短調』 生の喜びと感謝、丁寧に紡ぐ」
 まあ、2010年のガーディナーの圧倒的第1位は揺るぐことはない。これはあくまで「私録」なので、ランキング内容についてのクレームはご容赦を(笑)。


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第1位 ガーディナー, モンテヴェルディ合唱団&イングリッシュ・バロック・ソロイスツ(ライプツィヒ・トーマス教会, 2010年)
第2位 ユンクヘーネル, カントゥス・ケルン(アルンシュタット・バッハ教会, 2011年)
第3位 ヘンゲルブロック, バルタザールノイマン合唱団&同アンサンブル(同トーマス教会, 2009年)
第4位 ハリー・ビケット, イングリッシュ・コンサート(同トーマス教会, 2012年)
第5位 トン・コープマン, アムステルダムバロック・オーケストラ&同合唱団(同トーマス教会, 2014年)
第6位 NEW! 鈴木雅明, バッハ・コレギウム・ジャパンサントリーホール, 2015年)
第7位 フェルトホーヴェン, オランダ・バッハ協会(東京オペラシティ, 2011年)
第8位 ヤコプス, バルタザール・ノイマン合唱団&ベルリン古楽アカデミー(同トーマス教会, 2011年)
第9位 アーノンクール, シェーンベルク合唱団&コンツェントゥス・ムジクス・ヴィーン(サントリーホール, 2010年)
第10位 ブロムシュテット, ゲヴァントハウス合唱団&同管弦楽団(同トーマス教会, 2005年)
第11位 ミンコフスキ, レ・ミュジシャン・デュ・ルーヴル=グルノーブル(ケーテン・ヤコブ教会, 2014年)
第12位 鈴木雅明, バッハ・コレギウム・ジャパンバーデン・バーデン祝祭劇場, 2012年)
第13位 エリクソン, エリクソン室内合唱団&ドロットニングホルム・バロックオーケストラ(同トーマス教会, 2004年)
第14位 へレヴェッへ, コレギウム・ヴォカーレ・ヘント(ケーテン・ヤコブ教会, 2010年)
第15位 ピノック指揮、紀尾井バッハコーア&紀尾井シンフォニエッタ東京(紀尾井ホール, 2015年)
第16位 ラーデマン指揮、ゲッヒンガー・カントライ・シュトゥットガルト、バッハ・コレギウム・シュトゥットガルト(同トーマス教会, 2015年)
第17位 ブリュッヘン, 栗友会合唱団&新日本フィルすみだトリフォニーホール, 2011年)
第18位 ノリントン, RIAS室内合唱団&ブレーメン・ドイツ室内管弦楽団(同トーマス教会, 2008年)
第19位 へレヴェッへ, コレギウム・ヴォカーレ・ヘント(同トーマス教会, 2003年)
第20位 ビラー, トーマス合唱団&ストラヴァガンツァ・ケルン(同トーマス教会, 2006年)
第21位 延原武春, テレマン室内合唱団&テレマン室内オーケストラ(いずみホール, 2011年)
第22位 シュミット=ガーデン, テルツ少年合唱団&コンツェルトケルン(同トーマス教会, 2007年)
第23位 ビラー, トーマス合唱団&フライブルクバロック・オーケストラ(同トーマス教会, 2013年)

問題外 コルボ, ローザンヌ声楽アンサンブル&同器楽アンサンブル(東京国際フォーラム, 2009年)←ここに並べるのがはばかられるほどひどく、内実のない演奏。コルボの「バッハに対する無理解/不勉強」が白日の下にさらされた。どういうわけか日本でだけもてはやされている。アンスバッハ、ケーテン、ライプツィヒの主要なバッハ音楽祭に彼らが呼ばれないことをもう少し冷静に見つめてはいかがか。



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