格付け!世界の指揮者 -- モーストリー・クラシック特集記事の補遺



**ランクを20位まで拡大(8月26日)**
 8月20日発売の『モーストリー・クラシック』10月号で「最新格付け 世界の指揮者」という特集が組まれています。当方もアンケートに回答し、以下の通り格付けしてみました。編集部からは選定の原則を特段、示されていませんので、独自にルールを決めて臨みました。

(1)現在、演奏を聴くことが出来る現役指揮者
(2)その内、過去4年内に当方が演奏を聴いた指揮者
(3)判断材料は演奏会のみ(録音・録画は判断材料にしない)

 最近、記憶力が著しく低下してきていることもあり、記憶が新鮮で比較が精確に行いやすい指揮者を対象にランキングを実施。モーストリー誌上では順位と名前だけが並びますが、ここでは、1位から20位には判断材料となった演奏会(の内、最も印象深いもの)の概要を明記、選外の指揮者(2008年から2011年に演奏を聴いた主な指揮者)には直近の演奏会の時期を付記しておきます。モーストリー誌上で紹介した「別格指揮者」も併せて掲載。(なお、2007年以前にももちろん優秀な指揮者に出会っていますが、比較の精確さを期するため、ランキングの対象にしていません。)

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01ジョン・エリオット・ガーディナー(2010年6月, バッハ《ミサ曲ロ短調》, モンテヴェルディ合唱団&イングリッシュ・バロック・ソロイスツ, ライプツィヒ・バッハ音楽祭)
02トーマス・ヘンゲルブロック(2009年6月, バッハ《ミサ曲ロ短調》, バルタザール=ノイマン合唱団&同管弦楽団, ライプツィヒ・バッハ音楽祭)
03ジョバンニ・アントニー(2011年6月, ペルゴレージスターバト・マーテル》, イル・ジャルディーノ・アルモニコ, ライプツィヒ・バッハ音楽祭)
04フランス・ブリュッヘン(2010年3月, バッハ《ヨハネ受難曲》, 18世紀オーケストラ, テューリンゲン・バッハ週間)
05ロジャー・ノリントン(2008年6月, モーツァルト交響曲第39番変ホ長調》, ブレーメン・ドイツ室内管弦楽団, ライプツィヒ・バッハ音楽祭)
06リッカルド・シャイー(2011年5月, マーラー交響曲第2番》, ゲヴァントハウス管弦楽団, ライプツィヒ国際マーラー音楽祭)
07ダニエル・ハーディング(2011年5月, マーラー交響曲第4番》, マーラー・チェンバー・オーケストラ, ライプツィヒ国際マーラー音楽祭)
08ジョス・ファン・インマゼール(2009年9月, ベルリオーズ幻想交響曲》, アニマ・エテルナ, ブレーメン音楽祭)
09ファビオ・ルイージ(2011年5月, マーラー大地の歌》, ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団, ライプツィヒ国際マーラー音楽祭)
10ダニエレ・ガッティ(2011年5月, マーラー交響曲第9番》, ヴィーン・フィルハーモニー管弦楽団, ライプツィヒ国際マーラー音楽祭)

別格延原武春(この指揮者を「遅れて来た新人」と思うのはとんだ見当違い。遅れていたのは我々で、時代がやっと延原に追いついた。大フィル、日フィルとの共演でも成果を上げるが、真価は手兵・テレマン室内オケとの古典派で発揮)

11コンラート・ユンクヘーネル(2011年5月, バッハ《ミサ曲ロ短調》, カントゥス・ケルン, テューリンゲン・バッハ音楽祭)
12アンドレ・マルコン(2011年6月,「17世紀ヴェネツィアの盛儀晩課」, ヴェニスバロック・オーケストラ, ライプツィヒ・バッハ音楽祭)
13ヘルベルト・ブロムシュテット(2011年6月, ブルックナー交響曲第1番ハ短調》, ゲヴァントハウス管弦楽団, ライプツィヒ・バッハ音楽祭)
14トレヴァー・ピノック(2009年9月, ベートーヴェン交響曲第4番変ロ長調》, ゲヴァントハウス管弦楽団, ライプツィヒメンデルスゾーン音楽祭)
15ルネ・ヤコプス(2011年6月, バッハ《ミサ曲ロ短調》, バルタザール=ノイマン合唱団, ベルリン古楽アカデミー, ライプツィヒ・バッハ音楽祭)
16サイモン・ラトル(2008年11月, ブラームス交響曲第1番ハ短調》,ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団, ベルリン・フィルハーモニー)
17アイヴォア・ボルトン(2008年6月, C. Ph. E. バッハ《マタイ受難曲(パスティッチョ)》, バルタザール=ノイマン合唱団・管弦楽団, , ライプツィヒ・バッハ音楽祭)
18リチャード・エッガー(2009年6月, ヘンデルメサイア》, エンシェント室内合唱団・管弦楽団, ハレ・ヘンデル音楽祭)
19ヴァレリーゲルギエフ(2011年5月, マーラー交響曲第10番 アダージョ》, ロンドン交響楽団, ライプツィヒ国際マーラー音楽祭)
20準メルクル(2011年5月, マーラー交響曲第10番》(クック補筆版), 中部ドイツ放送交響楽団(MDR響), ライプツィヒ国際マーラー音楽祭)

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【選外の主な指揮者(2008年から2011年)】
クリスティアン・アルミンク(2011年7月)/ハワード・アーマン(2011年6月)/ハリー・ビケット(2011年6月)/ヴァーツラフ・ルクス(2011年6月)デイヴィッド・ジンマン(2011年5月)ヤニック・ネゼ=セガン(2011年5月)/エサ=ペッカ・サロネン(2011年5月)/ウラジミール・フェドセーエフ(2011年2月)ニコラウス・アーノンクール(2010年10月)/ラインハルト・ゲーベル(2010年9月)/フィリップ・ヘレヴェッへ(2010年9月)ジョナサン・ノット(2010年6月)クルト・マズア(2009年9月)ジョルディ・サヴァール(2009年6月)/ダニエル・ロイス(2008年6月)