レクラム文庫はカタログまでイカしている


 ドイツ系文学青年の憧れ、レクラム文庫。岩波文庫のモデルと言われるその黄色い勇姿に胸をときめかせた方、少なからずいらっしゃるのではないでしょうか。ドイツのちょっとした書店ならレクラム文庫コーナーは必ずあるので、寄ったついでについつい背表紙に目を走らせてしまいます。
 昨日も取材先のハレ(ヘンデルの生まれ故郷)で、時間を持て余し書店へ。レクラム文庫をしばし渉猟していると、膝元の平台にカタログが置いてありました。レクラム文庫と同じサイズ同じ表紙で、色は見慣れた黄色と見慣れぬ赤紫色の片身替わり。中身は全ページがフルカラーの体裁です。なかなか凝った作りですが、あまりにも文庫本体に似ているので、書店から持ち出すときに万引きと思われるのではないかと、少し緊張しました。
 レクラム文庫の1冊よりも原価がかかっているであろうそのカタログ、シリーズの全貌が分かるという意味でも興味深く、ヴァイセンフェルスへの移動中も、ライプツィヒへの帰途もずっと釘付けでした。
 ちなみに、レクラム文庫と同じ表紙・同じ紙質のメモ帳もあって、それも同じくイカしています。価格は若干高めの5ユーロ。お土産にちょうどいいのではないでしょうか?無料のカタログと合わせてどうぞ!


写真:レクラム文庫総合カタログ2009/10秋冬版、バウマン『名建築集』レクラム文庫, 2007年