ティーブレイク


 これまで、シベリア上空のルフトハンザ機内や、ライプツィヒ市民が甲羅干しにいそしむ休日の公園などで任務を遂行してきました。今回はいよいよ世界遺産で決行です。
 何をするかというと、野点です。江戸期の提げ籠に茶道具一式を収めておもてに持ち出し、ゲリラ的にお茶を楽しむといった趣向。ある程度の計画性と思い切りの良さ、そして「東洋人はやはりわけが分からん」顔のおじさんや、「あんまりあの人を見ちゃいけません」風の会話をする親子連れの「目」を気にしない厚かましさがあれば、たいていの場所で楽しむことができます。
 今回は、デッサウの世界遺産・ヴェルリッツ庭園の一角、ゴシックハウスの前に陣取り、楽しいお茶の時間です。朝一番に市場で買ったイチゴを菓子代わりに、ゴシックハウスを眺めながらの抹茶は格別。風の強い日ではありましたが、大過なく任務を遂行しました。世界遺産での野点、つぎのターゲット選びにかかります。

写真:野点の風景(ゴシックハウス前)