<柴田南雄音楽評論賞>奨励賞 受賞


 このたび、2007年度<柴田南雄音楽評論賞>奨励賞を受賞しました。この賞は音楽評論の新人賞で、現在までに13人の方々が受賞しておられます(いずれも奨励賞。本賞は出ていません)。
 授賞式では選考委員代表の岡田暁生さんから、厳しい(けれど後輩を労るお気持ちのこもった)講評をたまわりました。僕らの演奏会評の俎上に載せられる音楽家の気持ちが、すこし分りました。
 「30代・独身・子なし」の男が、面と向かってお褒めの言葉を頂いたり、祝福の言葉を頂いたりするのは、ちょっと考えにくい状況なので、とても面映く感じます。そういえば、酒井順子さんが「30代・独身・子なし」の女性を「負け犬」と称して、逆説的にエールを送ったのが2003年。あの大ヒット作と比べるのはおこがましいですが、僕の今回の音楽時評は、「負け犬」音楽ライターがどんなつもりで音楽批評をしているのか、という点を捉えて、「それはとてもいかがわしいことなのです」と逆説的に自らにエールを送る仕上がりとなっています(どんなだ?)。
 この受賞を励みに、今後も著述に専心いたしますので、みなさま何卒よろしくお願い申し上げます。
 なお受賞作は、以下のサイトの受賞者紹介でご覧になれます。同時受賞の長井進之介君も優秀な若者なので、当方ともども応援していただければ幸いです。
アリオン音楽財団:http://www.arion-edo.org/guide/prize/


追記:授賞式会場に着いて真っ先に僕が受け取ったもの。それは、ひとあし先に会場に来ていた某誌編集者さんから手渡されたゲラ刷りでした・・・。僕も「働く大人」になったなぁ、とそれほど深刻ならざる溜め息をひとつつきました。