音盤比較

音盤比較 オペラ《魔笛》

モーツァルトの《魔笛》は表に現れる顔の表情の多彩さと、内を貫く背骨の堅牢さとをあわせ持つオペラだ。その両方を捉えることで、この作品の深奥に少し、近づくことができるだろう。 《魔笛》には“原材料”とも言うべき作品がある。それはジングシュピール(…

音盤比較 モーツァルト《交響曲第40番ト短調》K.550

「モーツァルトの交響曲の中で、この作品ほどたくさんの論評を喚起したものはない」(ニール・ザスラウ) 《ト短調交響曲》はいつの時代も「モーツァルト論」や「モーツァルト演奏」の中心課題だった。この作品は1788年の夏、他の2曲、つまり変ホ長調とハ長…

音盤比較《ブランデンブルク協奏曲》

バッハのオーケストラ曲集として《管弦楽組曲》と並び称される《ブランデンブルク協奏曲》。原題は「種々の楽器のための6つの協奏曲」。献呈先の貴族の所領にちなんで後世「ブランデンブルク」の名を冠した。曲集がまとめられたのは、バッハが宮廷楽長を務め…

音盤比較 ヴィヴァルディ《四季》

名は体を表す。名と言っても《四季》なる通称のことではなく、その原題《和声と創意の試み》のこと。《四季》という名前は、12曲組の協奏曲集《和声と創意の試み》作品8のはじめの4曲に後世、つけられたものだ。この4曲にはそれぞれ春夏秋冬を表す詩(標題)…

音盤比較 バッハ《無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ》

無伴奏作品の最高峰 バッハの「無伴奏ヴァイオリン・ソナタとパルティータ」は、当時のヴァイオリン技法の粋を集めて書かれた曲。バロック期、ひとりで何役もこなさなければならないこうした無伴奏作品が作られ始めた。ドイツ語圏ではH・ビーバーやJ・P・…

音盤比較 バッハ《ゴルトベルク変奏曲》

鍵盤楽器奏者の実力を知りたいと思ったら《ゴルトベルク変奏曲》を聴くとよい。新旧さまざまな様式、手の交差などの多彩な技術、3変奏ずつ分節できる秩序だった構造。この曲は多様な解釈をゆるす一方、演奏技術の点ではかなりの熟練を要求する。演奏者の「頭…